クラブスタイルとは
ハーレーのカスタムの起源は「チョッパー」で、チョップ=切り落とす、削ぎ落とすからきています。
昔のハーレーは車体が大きく、パーツが重く、ハンドリングがゆったりしていたため、フレームをカットしたり、パーツを外したり、タンクを小さくしたりして運動性能を稼いだスタイルを「チョッパースタイル」と呼んでいました。
「チョッパー=フロントフォークが長い、ハンドルが高い」と認識している人が多いですが、これらは結果的に得られたイメージでスタイルの区別には関係ないと言われています。
ライダーがそれぞれの事情でカスタムをしていく中、サンフランシスコで生まれたのが「フリスコスタイル」で、ハーレーカスタムの代表的なものとなっています。
サンフランシスコは渋滞が酷かったので、車の間をすり抜けやすくするためにハンドルを高くし、ステップが縁石に当たらないようにするためにハイステップにしたりしました。
こうして生まれた「フリスコスタイル」がカスタムの主流でしたが、バイク好きのモーターサイクルクラブの猛者達(ギャング?)が早く走るために自分たちの流儀でカスタムをし始めました。
こうして「フリスコスタイル」の進化版として出来たのが「クラブスタイル」で、2008 年から放送された「サンズ・オブ・アナーキー」がブームの火付け役となりました。
クラブスタイルの特徴
クラブスタイルの特徴は長いライザーのハイポジションハンドル、クオーターフェアリング、2 in 1 スタイルのマフラー、そしてガンファイターシートです。
クラブスタイルは外観にこだわりがちですが、性能を重視したサスペンションやハイカムなど、走りを追求したカスタムが本流です。
他の人と差別化したいのであれば、そこまで踏み込んでカスタムすると良いでしょう。
クラブスタイルにかかせないパーツ類
ライザー / ハンドル
フリスコスタイルの発展型であるクラブスタイルも 10 インチオーバーのライザーやライザー一体型のハンドルでハイハンドルポジションとなっています。
ライザーは左右が独立しているモノよりも、左右がつながっているモノの方がハンドルのよじれを感じにくく、ハードなライディングに耐えやすくなります。
Bung King ワンピースライザー
– 6、8、10、12、14インチ
– ストレート、プルバックタイプあり
Biltwell MURDOCK ライザー
– 6、8、10、12、14インチ
– ストレート、プルバックタイプあり
Wild 1 Chubbys Drag Bars ハンドル
– 6、8、10、12インチ
– フラットタイプあり
クオーターフェアリング
クラブスタイルの一番の特徴であり、一番目立つのがクオーターフェアリングです。
メーカー純正から社外まで、いろいろなデザインのものが販売されている。
一般的にはホタテ型と呼ばれるものが主流だが、ガントレット型などもあるので、自分の好みで選ぶのが良いでしょう。
Harley Ddavidson純正
デタッチャブル・クォーターフェアリング
ガントレットフェアリング
※ 別途マウントキットが必要
Alren Ness
NESS ORIGINAL フェアリングキット
マフラー
クラブスタイルと言えば、2 in 1 のマフラーが一般的です。
ただ、それが必須だという訳ではなく、あくまでもマシン性能を引き上げるための選択肢です。
車検時の作業工数などもあるので、2 in 1 にこだわらずに自分の好み、状況に応じて好みのものを選びましょう。
TWO BROTHERS RACING
COMP-S 2in1 エキゾースト ステンレス
VANCE & HINES
OMPETITIONシリーズ 2in1マフラー
COBRA
POWER PRO HP 2in1 RPT エキゾースト
シート
ホールド性能と快適なライディングを追求した結果、ガンファイターシートと呼ばれるものがクラブスタイルの主流となっています。
ガンファイターシートは全体的にスポーティなクラブスタイルにもよく似合います。
ただ、実際にはウィリーなどをする人は稀なため、実際にはホールド性能はそれほど重要ではありません。
スタイル、快適性、タンデム走行の有無などから、自分にあったものを選びましょう。
Harley Davidson
レザーバッドランダーシート
Biltwell
MONGOOSE シート
Le Pera
デイトナスポーツ
まとめ
ハーレーのクラブスタイルはダイナをベースにカスタムするケースが多いです。
ただし、ダイナでなければならない理由はありません。
さすがに、ツーリングモデルのクラブスタイルは見かけませんが、スポーツスターでも十分格好良く仕上げることができます。
ハイハンドルポジションは運転していると疲れそうに見えますが、高すぎなければ見た目よりも運転しやすいと思います。
この記事にあるパーツは私の好みで選びましたが、これらを装着するだけでも、クラブスタイルの仲間入りができます。
「サンズ・オブ・アナーキー」に登場したようなバイクにしたいと思ったら、果敢にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?